大腿ヘルニアの症状と治療

重症の「大腿ヘルニア」を治すには手術あるのみです

 

「大腿ヘルニア」になってしまって太ももあたりに腸や卵巣が飛びでてしまったら、自分で治すのはムリですし危険です。すぐに診察を受け、必要なら手術を受けてください。

 

「腹膜前到達法」は、「大腿ヘルニア」の手術法として国内では比較的に新しい方法です。もともと海外では存在していましたが、治療結果がおもわしくなかったため敬遠されてきました。

 

それが近年になって「メッシュ法」と併用することにより、信頼できる手術法として復権を果たしたのです。

 

腹膜前からヘルニア門である大腿輪に侵入する方法で、皮を切開し、外腹斜筋腱膜を切開。さらに内腹斜筋、腹横筋、横筋筋膜をそれぞれ裂いて、腹膜前に達します。一連のオペによって、医師は視野が広くもて操作もしやすくなるのです。

 

その腹膜前腔(ふくまくぜんこう)からヘルニアの内容を整理し、縫合。このときに視野が広くとれているため、もし万一ほかのヘルニアと合併症状を起こしていても確認ができることになります。

 

だから「腹膜前到達法」だと、合併ヘルニアの存在を見逃すことはまずありえず、安心できる手術法なのです。もともとの手術法が改善された結果、いまでは多くの「大腿ヘルニア」患者が救われています。